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執筆者の写真Nursery+

「先住犬との関係」どう作る?



これは、グランドワーク中に撮影した画像です。

パピトレお預かりのエアちゃん(GSD♀2ヶ月)と、大谷のビズ(GSD♂9歳半)。

大きな成犬がゆったりと伏せ、パピーを好き放題に「遊ばせてやって」ますね。

この画像を見ての、大谷の言葉をご紹介しましょう。 ↓↓↓

親犬はパピーと遊び、ほとんどの絡み付きや、

じゃれついて噛みついてのエンドレスな遊びに付き合ってくれます。

しかし、先住犬がいて親子関係の無いパピーが後から同居する場合は いきなり親子のようにはなりません。

先住犬が子犬を避けたり、じゃれつく子犬を威嚇してしまったりします。


こういった子犬の行動、遊びは、2ヵ月から4ヵ月位までの時期だけの「子犬の特権」です。

親と同じように無邪気に絡み付かせてあげることは 子犬の精神面の育成上、必須なのです。


「それなら、4ヶ月過ぎまで親と一緒に暮らしたらいいのでは?」

という声も聞こえそうですが、実際の犬たちの観察から

それには大きな弊害があることがわかっています。


自然な乳離れの時期に、新しい「家族」に迎え入れてあげたい。

そのとき、先住の犬たちが親代わりができるだけの内面を持っていて 子犬を受け入れることができることが必要になってくるのです。

子犬を受け入れてとことん遊んであげながらも

初歩的な教育を織り混ぜてやる。

これを成立させるためには、子犬を迎えた初日からの導入方法も大切です。

ですが、残念ながら、日本ではこれをご存じない方がほとんど。

しかし、多頭飼いには必須の飼い主さんの知識だし、 先住犬と事故を起こさないまでも、危うい感情や、関係を経験させないよう

導いてあげることが、多頭で犬を飼う基本の「き」なんです!

どんな訓練や作業をさせていようと 関係作りを提供出来ないのは飼い主としてかなり残念なことです。


先住犬がいる場合に限らず、パピートレーニングとは

新たにやってきた子犬との「関係」のベースを作り、はぐくむ、とても大切なもの。 つまりは、パピートレーニングとは、パピーだけではなく、

飼い主さんの「犬飼い」としての教育期間でもあるのです。

飼い主として謙虚に学びたいものです。


写真は、同居犬でなくても臥せて遊びを誘ってやれる成犬の様子です。 「子犬が好きだから」ではないのですよ。

その能力を人間がスポイルしなければ、犬が本来持っている素晴らしいちからなのです。


         by 大谷久子(災害救助犬神奈川代表/Nursery + 講師)

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